研究課題/領域番号 |
08670935
|
研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
慶野 宏臣 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 室長 (30090426)
|
研究分担者 |
川島 祥子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
尾関 順子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
|
キーワード | BILIRUBIN / GEN-THERAPY / GLUCURONOSYLTRANSFERASE / PROTOPORPHYRIN / PROTEOGLYCAN / OLIGOSACCARIDE / CEREBERUM / PURKINJE CELL |
研究概要 |
我々は、これまでにラットを使った高ビリルビン血症責任遺伝子の解析、ラット小脳発育の解析、高ビリルビン血症による脳発育障害の解析などをおこなってきた。本年はそれらの成果をふまえてヒトでの遺伝性高ビリルビン血症の遺伝子解析、グライコプロテインに焦点を当てた神経回路網形成過程の解析を進めた。得られた成果は大要下記の通りである。(1)Crigler-Najjar Type IIおよびのGilberts症患者および家族のBilirubin:UDP-glucuronosyltransferase(UGT)遺伝子について解析範囲を拡大した。目的はこれまでの結果だけでは説明し切れない変異が見つかったり報告されてきたので、これまでの結果を再確認する必要がでてきたからである。TATA boxまでの調節領域遺伝子解析と観察例数の増加をめざした。その結果、新たな突然変異の発見を含めてGirbert's発症機構のより正確な解析をすることができた。現在この結論を報告すべくまとめている。(2)小脳神経回路網形成臨界期である7日を中心としてオリゴ糖の著しい変化の有ることを見い出した。特にプルキンエ細胞でのオリゴ糖出現が著しく変化した。このことを組織化学的に観察した結果を報告した。(3)新たに見い出した硫酸基を多量に含むコンドロイチン硫酸プロテオグリカンであるNeurog1ycan-Cの分子生物学的解析と免疫電子顕微鏡を用いた観察を行い、プルキンエ細胞と登上繊維とのシナプス形成過程に重要な役割を果たしている可能性を見い出したので論文投稿中である。
|