以下に、1.生体表皮細胞に外来遺伝子を有効に導入する方法の確立、2.表皮細胞に導入された外来遺伝子を有効にまた長期発現させるベクターの開発、3.疾患モデル動物の作成。 1.導入方法の確立について:我々は、HVJ-liposome法やNaked DNA法を使用し、生体表皮細胞への遺伝子導入に成功した。また、表皮にβ-ガラクトシダーゼ発現遺伝子を導入し、両方の比較検討を行った所、導入効率は、Naked DNA法がよかった。 2.導入ベクターの開発について:我々は、ウィルスや種々の遺伝子のプロモーターを使用し、β-ガラクトシダーゼのコンストラクトを作成し、どのプロモーターが生体表皮で一番強力かどうか検討した。その結果、ウィルスではサイトメガロウィルス、ホ乳類の遺伝子ではβ-アフチンやケラチンK10のプロモーターが比較的強力であった。 3.先天性表皮水疱症モデル動物の作成について:我々は劣性栄養障害型の欠損蛋白であるマウスVII型コラーゲンのクローニングを終了し、そのクローンをもとにそれら遺伝子の構造解析を行い、ノックアウトマウス用コンストラクト作成をした。
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