研究課題/領域番号 |
08670943
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
相場 節也 東北大学, 医学部, 講師 (80159269)
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研究分担者 |
中川 聡 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (00271940)
原 正啓 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (30189691)
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キーワード | アトピー性皮膚炎 / サイトカイン / インターフェロン / IL-4 / IL-2 / CD86 / CD80 / CD54 |
研究概要 |
代表的炎症性皮膚疾患である乾癬、アトピー性皮膚炎は近年、皮膚湿潤リンパ球の分泌するサイトカインの解析から、前者がいわゆるTh1型、後者がTh2型のhelper T細胞により炎症が惹起されていることが明らかとなった。そこで、本研究においては、まず、アトピー性皮膚炎患者末梢血リンパ球を用いて、近年開発された細胞内サイトカイン染色法により、患者ならびに健常者ヘルパーT細胞、細胞障害性リンパ球のうち何%の細胞がIFNg、IL-2、IL-4を産生するかを定量した。その結果、アトピー性皮膚炎患者リンパ球にいては、IFNg産生細胞の比率が有意に低下していることが明らかとなった。一方、IL-2、IL-4に関しては予想に反して、アトピー性皮膚炎患者と健常人との間で有意な差のないことも明らかとなった。この結果は、アトピー性皮膚炎発症に、IFNgの産生調節機構の異常が関与している可能性を示唆するもので、アトピー性皮膚炎研究に新たな側面を開いた。また、一方、アトピー性皮膚炎ならびに健常者リンパ球をダニ、カンジダなどの抗原で刺激し、その活性化に関与するco-stimulatory moleculeの同定をそれに対する抗体を用いて試みた。その結果、CD54、CD86などの分子は、アトピー性皮膚炎患者、健常人リンパ球が共通に利用していたが、CD80分子などは健常人とアトピー性皮膚炎患者との間に差が認められた。この結果により、従来提唱されていたアトピー性皮膚炎患者リンパ球のサイトカイン産生の特異性の他に、抗原提示段階での特異性が明らかとなった。
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