研究課題/領域番号 |
08670948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
旗持 淳 千葉大学, 医学部, 助教授 (90172923)
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研究分担者 |
黒田 啓 千葉大学, 医学部, 助手 (90225300)
築藤 玲子 千葉大学, 医学部・付属病院, 講師 (70218048)
新海 浤 千葉大学, 医学部, 教授 (90030957)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | I型コラーゲン / プロモーター遺伝子 / Pur α / Pur β / TGF β / TGF βレセプター / 転写 |
研究概要 |
ColF1はCOL1A2の転写開始点より約400bp上流に結合しin vitroでα2(1)コラーゲンの転写を活性化する因子として以前に我々は報告した。今回はそのクローニングをする目的で培養細胞抽出物より精製ペプチドを得、そのペオプチドフラグメントのアミノ酸シークエンスを解析した。DNAシークエンス特異的アフィニテイーカラムにより精製した蛋白質は42kDaおよび40.5kDaの2本のポリペプチドより構成されていた。42kDaのペプチド断片のアミノ酸配列はすべてc-myc上流遺伝子結合蛋白質Pur αに一致していた。40.5kDaのいつ部の断片はPur αに一致していたが、一部の断片はそのファミリーで部分的にのみ配列の知られているPur βと一致していた。その後、Pur βのcDNAの全長をクローニングした。その結果、42kDaのポリペプチドはPur αで、40.5kDaのポリペプチドはPur βに一致していることがわかった。Pur αとPur βのアミノ酸シークエンスは61,4%の相同性を示した。前年度まで私どもは直接皮膚の線維化あるいはコラーゲンに異常をきたす強皮症、ケロイド、肥厚性瘢痕、Ehlers-Danlos症候群などの真皮線維芽細胞を初代培養しそのI型コラーゲン遺伝子発現量を解析し、それぞれの疾患でその過剰発現をきたすものや、発現の欠如する細胞株が存在することを証明してきた。また、線維芽細胞の老化の際にもコラーゲン合成が遺伝子発現レベルで低下することを確認してきたが、今回そのメカニズムを検討し、その低下が線維芽細胞におけるTGF βおよびTGF βレセプターIとIIの発現低下とTGF βの結合低下を伴っていることを明らかにした。
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