研究概要 |
本年度は、MR撮影装置にて、小動物(猫)脳のMR imagingのための、コイル、動物固定具、MR撮影シーケンスの調整を中心に行った。MR imagingシーケンスとしては、1)MRspectroscopy、2)MTR measurements、3)Diffusion Imaging,4)Perfusion Imagingの調整を試みた。正コントロールの脳 imaging実験の結果として、1)MR Spectroscopy結果より、N-acetyl-aspartate/Creatine(NAA/Cre)の値は、1.3±0.21、Choline/Creatine(Cho/Cre)は、0.9±0.15となった。これらは、1cm×1cm×1cmのvoxelから得られたDataであり、十分、猫脳の左右を計測仕分けることが、可能と考えられた。2)MTRmeasurementsでは、TR=600msec,TE=7msec,Flip=20 degree、Mt pulse(sinc:0.5、Flip:950、PW:14msec、Dwell:50msec)の条件で、白質の値は、50±2%、Gray Matter47±3%を示した。これは、同等の条件での人脳のMTR値とほぼ同じとなった。猫脳の組織障害によるMTRの変化の計測は、人の脳組織障害によるMTRの変化のモデルとして十分妥当なものになると考えられた。3)Diffusion及び、4)Perfusion Imagingに、関しては、現在のところ、アーチファクトが強かったり、S/N比が、足りないなどの問題が残るが、次年度実験の際には、これらも含めRadiation後の変化を調べる予定である。 上記の結果を踏まえ、猫脳に、Radiationを照射し、1)MRSpectroscopy、2)MTR measurementsを、経時的に繰り返す予定である。
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