研究課題/領域番号 |
08671028
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
赤星 光彦 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (00027418)
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研究分担者 |
田中 愛子 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (70027449)
増永 慎一郎 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (80238914)
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
河合 建一 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (30110761)
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キーワード | ^<195m>Pt / CDDP / CBDCA / 254-S / DWA2114R / TDDP / 細胞致死効率 / 温熱作用 |
研究概要 |
本報告書は平成8〜9年度文部省科学研究費(基盤研究C)「^<195m>Ptのトレーサー利用による各種白金化合物の制癌作用機構の解明」によっておこなわれた研究成果を報告するものである。 本研究の目的は我々研究グループの手で合成される^<195m>Pt-標識各種白金化合物を利用して、またこれを利用するならば平均致死濃度で処理された培養細胞のDNA分子と結合した白金原子数を容易に検出出来ることに着眼して開発された標的量解析法を利用して、これら制癌性白金化合物の制癌作用機構を明らかにすると共に温熱や放射線その他の物理的・化学的要因との間の協調作用機構を明らかにすることにあった。 研究は順調に進み、我々が合成したシスプラチンを始めとする各種白金化合物のヒラ細胞に対する標的量を明らかにすると共に、特に温熱とこれら化合物との協調作用において、標的量が温度と共にどのように変わるかを明らかにすることが出来た。 本研究によって、シスプラチンやDWA2114R,カルボプラチン、254-S等のbifunctional錯体よりもトランスプラチン、K_2(PtCl_4)、K_2(PtCl_6)等monofunctionalな錯体の方が温熱による協調作用が高くなることが明らかにされたことは今後の温熱一化学剤併用療法の考え方の変更を迫る重要な知見であると考えられる。
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