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1998 年度 研究成果報告書概要

宇宙飛行士の宇宙飛行後における骨塩定量の減少と生体構成成分の変化についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671055
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

重松 隆  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30187348)

研究分担者 森 豊  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30166376)
関口 千春  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授
研究期間 (年度) 1996 – 1998
キーワード無重力 / 骨塩量 / DEXA / カルシウム / 宇宙飛行
研究概要

微少重力に人体が曝露されると、骨組織、筋組織、カルシウム代謝などに影響を受けると言われている。微少無重力状態では比較的短時間で骨塩が減少し骨粗鬆症が生じるとの報告がある。この発生機序は本邦においては宇宙飛行の経験も少ないため、未だその詳細は不明な点が数多く残されている。今回邦人宇宙飛行士の協力により、骨塩、カルシウム代謝を計測する機会を得、4回のミッション(宇宙飛行)における解析を行ったので報告する。
計測方法は、DXA(全身、腰椎、大腿骨、踵骨など)UBD(踵骨)24時間量、尿中カルシウムカリウム、リンなどを計測した。測定は飛行開始60、30日前、飛行より帰還当日、3、10、30、120日後に行われた。
測定結果は、それぞれのミッションの飛行時間も異なるため若干のデーターのばらつきを認めた。得られたデータのなかで、確実に認めた傾向は以下のごとくである。微少重力によって、骨カルシウム代謝が影響を受けることが、ほぼ明らかとなった。骨塩量は、踵骨腰椎などの荷重骨でより減少傾向を示し、その影響は尿中への漏出という形で腎臓に影響をおよぼす。この機序の詳細は不明であるが副甲状腺の血清カルシウム値の変動に対する反応性の低下が関与している可能性が示唆された。微少重力の影響は、骨組織に対して、骨形成の低下と骨吸収の促進という形で現れることが予測され、この結果として骨塩量が減少する可能性が示唆される。
微少重力の骨カルシウム代謝への影響については今後さらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川上 憲司 他: "日本人女性宇宙飛行士の15日間飛行後における骨塩量変化" 第2回 Body Composition 研究会論文集. 26-29 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.Shigematsu et al.: "Changes in Bone and Calcium Metabolism with Space Flight" Osteoporosis International. 7. S63-S67 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] T.Shigematsu et al.: "Medical Baseline Deta Collection on Bone and Muscle Change with Space Flight"

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kenji Kawakami et al.: "Changes of Bone Mineral and Other Body Composition of a Female Astronaut in Two Weeks of Space Flight." Body Composition Analysis Study. 26-29 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] T.Shigematsu et al.: "Changes in Bone and Calcium Metabolism with Space Flight" Osteoporos Int. 7. S63-S67 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] T.Shigematsu et al.: "Medical Baseline Data Collection on Bone and Muscle Change with Space Flight." Bone. 22. 79S-82S (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-12-08  

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