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1997 年度 実績報告書

EPIを用いた腹部領域の拡散強調画像に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671058
研究機関大阪医科大学

研究代表者

清水 雅史  大阪医科大学, 医学部, 助教授 (20196520)

研究分担者 田中 康敬  大阪医科大学, 医学部, 助手 (60236643)
楢林 勇  大阪医科大学, 医学部, 教授 (60122438)
キーワードMRI / diffusion / abdomen / liver / kidney / EPI
研究概要

上腹部のEPI拡散強調画像から拡散係数(ADC)を算出し臨床応用の可能性について検討した。
GE社製Signa Horizon Ver.5.5を用い,使用コイルは,body coil及びTorso coilを用いた。TR:4000msec,TE:70msec,matrix:128×128,スライス厚:8mm,ギャップ:2mm,撮像時間4secで10-15スライスを呼吸停止下に撮像した。x軸方向にb-factorを3.9,55,251s/mm^2の3種類に変化させ,SE型single-shotEPIにより拡散強調画像を撮像した。ADCは,StatViewJ-4.5にて算出した。臨床応用の結果は,肝硬変8例の平均ADCは,1.49±0.3×10^<-3>で,正常例よりも有意に低値であった(p<0.05)。肝細胞癌22結節の平均ADCは,3.13±1.02×10^<-3>で,転移性肝癌10結節の平均ADC(2.38±0.33×10^<-3>)よりも高い傾向であったが,有意差は認めなかった(p=0.052)。また,肝癌TAE後経過良好の2結節では,0.54×10^<-3>と低値を示した。肝嚢胞2例の平均ADCは,4.25±2.47×10^<-3>と高値であった。萎縮腎3例の平均ADCは,3.77±0.68×10^<-3>で,正常例よりもやや低い傾向がみられたが有意差は認めなかった。腎癌1例のADCは,6.37×10^<-3>で,やや高値であった。腎嚢胞9個の平均ADCは,4.48±1.31×10^<-3>で有意差は認めなかった。腎硬塞の1例では,3.05×10^<-3>mm^2/secと低値であった。今回用いたb-factor:251では,組織灌流の影響を加味したADCを求めているためにADCがやや高値を示したものと考えられるが,比較的良好な画像がえられた。single-shotEPIを用いることにより上腹部臓器の拡散強調画像の撮像が可能で,腫瘍の質的診断,肝硬変などの機能評価への臨床応用が期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 清水雅史: "上腹部の拡散強調画像-正常例での検討-" 日本医学放射線学会雑誌. 57・2. 189 (1997)

  • [文献書誌] 清水雅史: "EPIを用いた上腹部領域の拡散強調画像に関する研究" INNERVISION. 12・8. 28 (1997)

  • [文献書誌] 清水雅史: "Diffusion Imaging腹部領域への応用" 映像情報MEDICAL. 28・25. 97-100 (1997)

  • [文献書誌] 清水雅史: "EPI拡散強調画像の上腹部への臨床応用" 日本医学放射線学会雑誌. 58・2. 44 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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