2型および5型のソマトスタチン受容体のcDNA塩基配列を参考にプライマー数セットを作成し市販のマウスゲノムライブラリーからPCRを行った.その結果、0.6Kbと0.7Kbのゲノム増幅産物が得られサブクローニングしてそれぞれソマトスタチン受容体 2、および5型のゲノム遺伝子の一部であることを確認した.増幅断片のサイズが小さいため、さらにこの断片をブローベにしてゲノムライブラリーのプラークハイブリゼーションを行い、2型では2.8、2.1および1.2Kbのサイズの受容体コード部分の一部とそのフランキング領域を含む断片をクローニングし、制限酵素で切断後それぞれの塩基配列を決定したところ2つの断片で部分的な重複が認められた.重複部分を除きライゲーション後、全長3.8Kbの受容体の一部と5'側領域を含むゲノム遺伝子を得た.この受容体コード部にNeoカセットを順行性にいれ、HSV-tKを持つpMCtkベクターに挿入した.現時点ではこのベクターを増やしてベクターコンストラクションがうまくいっているか確認中である.一方、5型受容体に関しては、プラークハイブリゼーションの段階で陽性プラークが認められず、ストリンジェンシーを落として検討しているが現時点では5型のゲノム断片は得られていない.これら組み替え用ベクターの調整と並行して、最近ES細胞株を維持する基本的な手技について、教室内の経験者とともに取り掛かっている.
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