2型および5型のソマトスタチン受容体のcDNA塩基配列を参考にプライマー数セットを作成し市販のマウスゲノムライブラリーからPCRを行った.その結果、2型では全長3.8Kbの受容体の一部と5'側領域を含むゲノム遺伝子を得た.また、5型ソマトスタチン受容体では4.2Kbの5'側領域から受容体コード部のゲノム遺伝子をえて、ともに塩基配列を確認した。この受容体コード部にNeoカセットを順行性にいれ、HSV-tKを持つpMCtkベクターに挿入し、スブクローニングして増やした。このベクターES細胞(教室で共同管理)にトランスフェクションしてNeo耐性ついでアクシロビルで遺伝子導入クローンを選別した。この段階で35クローンが得られた。さらに相同組み替え確認のため相同組み替え部の外側にプライマーを設定し、PCRを行ったところ35クローン中3クローン(2型ソマトスタチン受容体2クローン、5型ソマトスタチン受容体1クローン)で期待された相同組み替えが確認された。さらにSouthern Blot法によっても相同組み替えを確認した。この3クローンをマウス胚に注入し毛皮の色から判定してヘテロ接合体マウスがえられた。このマウスを交配してホモ接合体マウスを作ろうと試みたが、F1ではホモ接合体マウスは得られず野性型とヘテロ接合体のみであった。
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