• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

伸展刺激下の糸球体細胞におけるTGF-β及び細胞外基質の発現機序に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 08671275
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

要 伸也  東京大学, 医学部・附属病院・(分), 助手 (60224581)

キーワードメサンギウム細胞 / 伸展刺激 / TGF-β / PDGF / 糸球体硬化 / 細胞外基質
研究概要

我々はこれまでの予備実験により、培養メサンギウム細胞に対する機械的伸展刺激がTGF-β1の遺伝子発現をタイロシンキナーゼ依存性に亢進させることを見いだしている。本年度の研究成果は以下の通りである。
1.機械的伸展刺激は、TGF-β1のみならずTGF-β3のmRNA発現も時間依存性に刺激したが、TGF-β2の発現には影響しなかった。また、伸展刺激はI型コラーゲンだけでなくIV型コラーゲン、フィブロネクチンの遺伝子発現も時間依存性に亢進させ、24時間後のこれらの細胞外基質の発現増加は大部分がTGF-βの発現増加を介することを見いだした(Hirakata M,et al.,Kidney Int,in press)。TGF-βのI型およびII型受容体のmRAN発現も同時に増加していた。伸展刺激によるTGF-β1遺伝子の増加は、タイロシンキナーゼ抑制薬で阻害されるが、予備実験でfocal adhesion kinase,paxillinのほかいくつかの蛋白が機械的伸展刺激によってタイロシンリン酸化されることを確認した。
2.培養メサンギウム細胞に対する機械的進展刺激は、PDGF A鎖およびB鎖のmRNA発現を24時間後に亢進させた(未発表)。さらに、予備実験によると、PDGFの中和抗体存在下では、伸展刺激による細胞外基質およびTGF-β1 mRNAの発現増加はいずれも部分的に抑制された。さらに、PDGF受容体の発現にも影響を与える可能性のが示唆された。このようにメサンギウム細胞において、伸展刺激はTGF-βとPDGFを介して細胞外基質の長期にわたる高い発現レベルを維持している可能性が考えられ、両者の相互作用を中心にさらに検討してゆく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hirakata M,et al.: "Tyrosine dependent expression of TGF-β induced by stretch in mesangial cells." Kidney Int. (in press).

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi