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1997 年度 実績報告書

急性腎不全の遺伝子治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671290
研究機関熊本大学

研究代表者

木山 茂  熊本大学, 医学部, 助手 (80274710)

研究分担者 冨田 公夫  熊本大学, 医学部, 教授 (40114772)
野々口 博史  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (30218341)
キーワード急性腎不全 / エンドセリン / 遺伝子 / 糸球体 / 尿細管
研究概要

申請者らは、これまで、ヒト急性腎不全におけるエンドセリン(ET)の関与(New Engl.J.Med.1989)や、ET-1が腎の糸球体および尿細管で産生され(J.Clin.Invest.1992)、A型エンドセリン受容体(ET-A receptor)は血管系と糸球体、B型エンドセリン受容体(ET-B receptor)は糸球体および尿細管に存在することを明らかにし(J.Clin.Invest.1992)、急性腎不全におけるこれらの因子の変動について検討してきた。近年、エンドセリン合成の最終段階を司るエンドセリン変換酵素(ECE)のcDNAがクローニングされた。
今回、まず、これまで明らかにされていないECEの腎ネフロンセグメントでの発現をラットを用いて検討した。ECEのmRNAは、糸球体、近位曲尿細管、近位直尿細管、ヘンレのループ上行脚、集合尿細管の各ネフロンセグメントで発現しており、特に糸球体、近位直尿細管で強く発現していることがわかった。
次に、ラット急性腎不全モデル(サイクロスポリン25〜100mg/kgBWi.v.)を用いて、腎の各ネフロンセグメントでのET系遺伝子(preproET-1、ECE、ET-A receptor、ET-B receptor)の発現の変化を検討した。
急性腎不全モデルの糸球体においては、サイクロスポリン投与後早期にpreproET-1 mRNAの発現が増加し、遅れてECE、ET-A receptor、ET-B receptorのmRNAおよびECE proteinの発現低下が観察された。尿細管においても同様の傾向がみられた。
このようなECE、ET receptorの発現低下は急性腎不全におけるETの作用を打ち消す方向で働くのではないかと推測される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nonoguchi H.et al.: "Renal effects of Temocapril Hcl in patients with benign nephrosclerosis" Nephrology. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Nonoguchi H.et al.: "Low-protein diet and progression of chronic renal failure" Lancet. 350. 145-146 (1997)

  • [文献書誌] 中山 裕史,他: "Annual review 腎臓・エンドセリン変換酵素と腎" 中外医学社, 5 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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