1.集合尿細管での基底膜側、管腔側のバゾプレシン、プロスタグランディンE2の相互作用の検討 予備実験の段階ではあるが、ウサギ皮質部集合管において管腔側プロスタグランディンE2は基底膜側プロスタグランディンE2による水透過性更新作用に対して相加的に働くことが推定される。しかし元来プロスタグランディンE2単独の水透過性亢進作用はバゾプレシンによる抗利尿作用に比してはるかに弱いものであり、管腔側、基底膜側プロスタグランディンE2の同時投与で生じる水透過性亢進も生理的意義は疑問視される。現在管腔側プロスタグランディンE2が基底膜側バゾプレシンの水透過性亢進作用を抑制するかどうかを検討中である。 2.皮質部、髄質部太いヘンレの上行脚での管腔側のバゾプレシン、プロスタグランディンE2の相互作用の検討 ウサギ太いヘレンの上行脚での管腔側のバゾプレシン投与では今までの所、再現性のあるはっりとした経上皮電位の変化が得られていないため、管腔側のバゾプレシン、プロスタグランディンE2の相互作用の検討までいたらず、現在実験条件の検討中である。
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