研究分担者 |
大野 忠行 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
小澤 晃 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
田中 高志 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10292335)
柿澤 秀行 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (90241611)
饗場 智 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20261612)
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研究概要 |
方法:出生1-3日の新生豚(体重1.5kg)を用いて以下の実験を行った.ケタラール,ラボナ-ルにて麻酔後,気管切開を施行,ミオブロックを用いて自発呼吸を抑制,温生食にて肺洗浄を施行RDSモデルを作成し人工換気を行った.換気条件はPaO2:100mmHg,PaCO2:40mmHgを維持しうるものとした.これにperfluorocarbon(PFC)を機能的残気量(FRC)相当の20-30ml/kgを20-30分かけて肺内に注入した.ここで,今年度の実験の目標の一つとしてのpartial liquid ventilation(PVL)と高頻度人工換気(HFO)との関係について検討した.動物をConventionalmechanical ventilation(CMV)にて換気20分,その後HFOにて種々の条件で換気し,CMVとHFOでの血液ガス所見を比較した. 結果:CMVでは血液ガス所見はPVL中によく保たれていた.CMVからHFOに呼吸管理法を変換すると,血液ガス所見は悪化し,再度CMVに戻すことで回復した(PaO2:150→70mmHg,PaCO2:40→80mmHg). 考察と展望:HFOはPVLに不適当な呼吸管理法と思われた.その原因は肺胞内でのHFOによる振動がPFCの安定性を損なっている可能性によると思われ,PLVでは高い陽圧が必要な可能性が示唆された.これまでの実験でPVLの至適量=FRC量,HFOの問題点が明らかになり,今年度はNOとの併用について実験を行う予定である.
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