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1998 年度 実績報告書

T細胞受容体を用いた癌特異的免疫療法の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671369
研究機関広島大学

研究代表者

山口 佳之  広島大学, 原爆放射能医学研究所, 講師 (10230377)

研究分担者 宮原 栄治  広島大学, 医学部・附属病院, 医員
キーワード癌特異的リンパ球 / T細胞受容体 (TCR) / 癌性胸腹水
研究概要

1. 大腸癌障害性T細胞株の樹立
大腸癌患者癌性腹水より比重遠心法によってリンパ球を分離し、インターロイキン2存在下培養増殖させ、自己大腸癌細胞を強く障害する効果細胞を得た。この細胞株の形質はCD4であり、Fas-L陽性、TNFおよびIFN-γ産生能陽性であった。同細胞株の自己腫瘍細胞障害活性は抗T細胞受容体(TCR)-αβ抗体および抗TCRVβ20抗体の添加によって抑制された。
2. 大腸癌障害性T細胞株のT細胞受容体遺伝子の解析
上記大腸癌障害性T細胞株よりmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを作成後、TCR特異的プライマーを用いてポリメレースチェインリアクションを行い(RT-PCR)、TCR遺伝子を増幅した。増幅されたTCRはTCRVβ20であり、遺伝子解析から3つの塩基配列が同定された。癌性胸水・腹水患者に局所免疫療法を施行し、臨床効果と、同定された塩基配列を用いた患者局所リンパ球に対するRT-PCR解析では、有効例4例中3例に陽性バンドが、無効3例中3例に陰性バンドが認められ、この塩基配列を用いた癌特異的免疫療法適応患者の遺伝子診断の可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山口佳之: "癌に対する免疫遺伝子治療" 癌治療と宿主. 10. 463-470 (1998)

  • [文献書誌] 山口佳之: "TK遺伝子導入による癌治療-IL-2遺伝子共導入による効果増強-" 臨床外科. 53. 1063-1066 (1998)

  • [文献書誌] 山口佳之: "自己リンパ球を用いた癌治療" MINOPHAGEN MEDICAL REVIEW. 43. 321-326 (1998)

  • [文献書誌] 山口佳之: "免疫療法とその後の展開-遺伝子治療-" Practical Oncology. 10. 20-21 (1997)

  • [文献書誌] 山口佳之: "消化器癌治療とサイトカイン" 外科治療. 76. 68-74 (1997)

  • [文献書誌] Eiji Miyahara: "Profile of T-cell receptor V β gene usage・of cytotoxic T cells induced by intraperitoneal administration of a streptococcal preparation, OK-432, in malignant effusions" J.Exp.Therapeutics Oncol.1. 242-250 (1996)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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