研究課題/領域番号 |
08671411
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
清水 宏明 千葉大学, 医学部, 助手 (80272318)
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研究分担者 |
安蒜 聡 千葉大学, 医学部, 助手 (30251200)
伊藤 博 千葉大学, 医学部, 助手 (00232463)
宮崎 勝 千葉大学, 医学部, 講師 (70166156)
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キーワード | 肝移植 / 肝類洞内皮細胞 / 細織適合性抗原 / 遺伝子導入 / アンチセンスDNA |
研究概要 |
1.冷保存、再灌流という肝移植に伴う一連の過程におけるグラフト肝障害の機序を解明する目的でラット肝移植モデルを用い、グラフト肝冷保存後、移植後、血清ALT、類洞内皮細胞機能評価のパラメターであるヒアルロン酸、門脈血流量、肝制脈血酸素飽和度を測定し、移植肝viabilityと対比した。その結果、冷保存、再灌流という過程において生ずるグラフト肝障害は、グラフト肝類洞内皮細胞障害に引き続いて起こる肝微小循環障害が大きな要因であることを証明し、血清ヒアルロン酸、肝制脈酸素飽和度の測定がグラフトviabilityの早期指標として有用であることを示した。 2.臓器移植片の急性拒絶は、主としてT細胞によるグラフト細胞表面の抗原の認識と組織は貝により起こるとされ、その際、標的となる主な交代がMHC抗原である。そこで我々は、このドナー標的抗原をそのアンチセンス遺伝子導入により、発現をmodulationし、移植後の宿主の拒絶免疫反応を抑制できるかを検討した。まず、ラットMHCクラスIのみ相違するコンビネーションを用い、ドナーMHCクラスI抗原をコードするcDNAをアンチセンス方向に組み込んだベクターを作成した。そしてドナー細胞にtransfectionし、flow cytometryで細胞表面のMHC抗原の発現の低下を確認した。そして、この細胞をstimulator、レシビエント脾細胞をresponderとしてCTL assayを実施したところ、in vitroにおいては、免疫応答の低下を認めた。しかしながら、in vivoでの実験では、遺伝子導入の効率から、拒絶反応の抑制までは現在のところ至っていない。
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