研究課題/領域番号 |
08671446
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
丹黒 章 山口大学, 医学部, 助教授 (10197593)
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研究分担者 |
林 弘人 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (60218592)
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キーワード | 再建胃管 / 内圧 / pHモニター / シンチグラフィー / Bile sensor / 胃食道十二指腸逆流 / 迷走神経切離 |
研究概要 |
1) 術後再建胃管内の胆汁逆流、胃切除後胃食道逆流の病態 教室で開発しているBile sensorを用いた検討を行った。Bile sensorは胆汁色素をセンサーに感知することにより、今まで測定できなかった膵液、胆汁の逆流を把握するものである。 (1) 基礎的データーの集積:センサーの信頼性を検討するため、胆汁色素を希釈系と吸光度値の相関を確認した。健常人の測定により、吸光度0.2以上を胆汁逆流有りとした。 (2) 食道内胆汁色素の測定:逆流症状を持つ患者では逆流症状のないものよりも吸光度0.2以上の頻度が増していた。胃切除後患者においても逆流症状のあるものが有意に吸光度0.2以上の頻度が高く、症状のないものでは健常対照群と差がなかった。 (3) 胃管内胆汁逆流:食道切除後再建胃管内にも高頻度に胆汁の逆流を認めた。 2) 再建胃管の血流に関する検討:再建胃管の血流に対する胸部交感神経切除の影響を検討する目的で右第5から第10の交感神経節を切除した開胸開腹食道切除(胸骨後再建)と交感神経節切除をしていない食道抜去群(後縦隔経路)とに対して術中にトノメーターを挿入し、術後3日間のpHiを測定した。術後pHiは開胸食道切除群で有意に高く推移しており、交感神経節切除により胃管血流量が増加することが示唆された。 3) 噴門側胃切徐後U字型空腸pouch間置術の評価:従米は胃全摘術が行われていた噴門部早期胃癌に対し噴門側胃切除U字空腸を間置し、その病態をpHモニター、Bile sensorを用いて胃食道逆流を検討、ダンピング症の発生に関して胃では吸収されず、空腸で吸収されるアセトアミノフェン吸収を確認、超音波ドップラー法を用いて門脈内血流量を測定、また、排泄能を見る目的でマーカー法を施行した。胃、十二指腸食道逆流はほとんど認めず、健常群と差を認めなかった。血中アセトアミノフェンは噴切群で全油群同様、早期に高値をとったが、慢性期では健常に近いパターンとなっていた。門脈血流量は胃全摘群に比較して正常パターンにより近いカーブを描いており、ダンピング症状も認めていない。
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