研究概要 |
Ras癌遺伝子産物に対するヒト型モノクローナル抗体の臨床応用における基礎的検討として、本年度は膵癌、大腸癌患者の末梢血リンパ球をras蛋白あるいはその関連ペプチドで刺激後、EBウイルスによるトランスフェクションを行ない、得られたB細胞株の抗ras抗体の産生の有無を同定した。また,IL-5、IL-8などのサイトカインの添加培養で検出頻度および抗体価の向上がみられるか検討したが,抗体産生株の検出頻度は6/38(16%)と相変わらず低かった.これら産生株のテロメラーゼ活性を測定したところ,活性値高く,不死化による継代培養は可能と考えられた. 最終的に過去3年間の基礎的検討で抗ras抗体産生株の存在は確認できたが量的に十分な抗体を得るには至らなかった.
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