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1996 年度 実績報告書

肝切除後胆道再生の研究-sIgAとIGF-1-

研究課題

研究課題/領域番号 08671485
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

藤田 哲二  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60209062)

研究分担者 田辺 義明  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手
キーワード分泌型IgA / 胆道
研究概要

Wistar系雄性ラットで70%肝切除と同時に胆道外瘻を作製した。このモデルで分泌型IgA(sIgA)の残肝における肝内胆管細胞の機能的再生に及ぼす影響を検討した。肝切後、腹腔内にmini-osmotic pumpを留置し、そこから300μg/kg/dayのsIgAを投与した群では、対照群として生理食塩水を投与した群に比較して、胆汁中重炭酸イオン濃度が高い傾向があったが、有意差は認められなかった。また、胆汁量は両群間でまったく差は認められなかった。外瘻チューブ刺入部から胆汁の漏れや、逆行性胆道感染によると思われる死亡例も認められた。チューブの材質の見直しや、外瘻作製方法の改善が今後の課題であると思われる。また、今までは投与するsIgAの量を300μg/kg/dayに固定していたが、その2〜3倍の量も投与し、効果をみる必要があると考えている。
小動物とヒトでは、肝・胆道系におけるsIgAの動態がかなり異なっている。そこで、患者の同意を得て、手術中に胆汁および循環血のsIgA、サイトカインなどを測定し、ヒトにおける侵襲時のsIgAの産生、分泌機序を検討した。循環血sIgA濃度は胆内胆汁うっ滞時に上昇したが、その原因としてrefluxよりも胆道上皮でのsIgA産生亢進が強く示唆された。胆道上皮障害時に、sIgAの分泌が亢進するのは合目的であると考えられるが、sIgAの産生、分泌亢進にinterleukin-6が関与している可能性が示唆された。この結果は、今春のArchives of Surgeryに掲載予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tetsuji Fujita,et al.: "Relationship between Circulating Secretory Immunoglobulin A Levels and Portal Blood Cytokine Levels during Major Abdominal Surgery" Archives of Surgery. 132. 124-128 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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