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1996 年度 実績報告書

ネオプテリンの放射線障害抑制効果と膵癌治療への応用についての基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671504
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

森本 剛史  愛知県がんセンター, 研究所, 研究員 (70182269)

研究分担者 田口 修  愛知県がんセンター, 研究所・病理学第2部, 室長 (00142167)
キーワードネオプテリン / X線 / 放射線障害抑制 / マウス / スーパーオキシド消去剤 / 延命効果
研究概要

膵癌は他の消化器癌と比較して治療成績が極めて悪く、同癌に対する有効な治療法の開発が待たれている。放射線照射療法は外科的に摘出不可能な癌の治療に有効である。癌周囲の正常組織に対する放射線障害を軽減し、癌に対する放射線照射の効果をより高める方法の開発の為に本研究を計画した。
放射線照射により細胞に致死の効果を及ぼす原因として、スーパーオキシドラジカルの発生が知られている。ネオプテリン(5,6,7,8,-tetrahydro-D-neopterin dihydrochloride)は内因性のスーパーオキシド消去剤としての働きがあることが知られている。本研究では低線量から致死量のx線の照射を受けたマウスに、ネオプテリンを投与し、放射線障害の予防及び延命効果を検討した。
(C57BL x A/J)F1マウスは800radのx線照射が最少の致死量である。致死量x線照射の前後に種々の量のネオプテリンの投与を試み、延命効果を検討した。その結果、x線照射30分前と照射6時間後に30mg kg body weightのネオプテリンを投与しておくと、最も有意な延命効果があることが明らかとなった。そして半数近くのマウスは3か月以上生存できた。ネオプテリン投与の効果とて、放射線障害による肝臓の過酸化脂質レベルの上昇の抑制が認められた。また免疫系に及ぼす影響をを検討した。その結果放射線照射マウスにネオプテリンを投与しておくと、非投与群のマウスと比較してB220、CD3、CD4、CD8それぞれの陽性細胞の減少の有意な抑制が認められた。また、コンカナバリンAやリポポリサッカライドの刺激に対する反応も、ネオプテリン投与マウスの方が非投与マウスに比較して高い値が示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sawada,S.,Morimoto,T.,Taguchi,O.et al.: "5,6,7,8-tetrahydroneopterin (NH4) acts like an endogenous superoxide dismutase." Pteridines. 7. 148-150 (1996)

  • [文献書誌] Adachi,A.,Kiyono,T.,Taguchi,O.et al.: "Serial transplantation in SCID mice of an epidermodysplasia verrucidormis-associated suamous cell carcinoma ……" Virology. 217. 380-383 (1996)

  • [文献書誌] Taguchi,O.,& Takahashi,T.: "Administration of anti-intreleukin-2 receptor alpha antibody in vivo induces localized autoimmune disease." Eur.J.Immunol.26. 1608-1612 (1996)

  • [文献書誌] Kezuka,T.,Sakai,J.,Taguchi,O.et al.: "Peptide-mediated suppression of experimental autoimmune uveoretinitis (EAU) in mice : development of a peptide vaccine." Int.Immunol.18. 1229-1235 (1996)

  • [文献書誌] Taguchi,O.,Takahashi,T.: "Mouse models of autoimmune disease suggest that self-tolerance is maintained by unresponsive autoreactive T cells." Immunology. 89. 13-19 (1996)

  • [文献書誌] Igakura,T.,Kadomatsu,K.,Taguchi,O.et al.: "Roles of basigin,a member of the immunoglobulin superfamily,in behavior as to an irritaing oder,lymphocyte response and blood-brain barrier." Biochem.Biophys.Res.Commun.224. 33-36 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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