研究課題/領域番号 |
08671529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
井上 文之 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (90223271)
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研究分担者 |
保田 立二 岡山大学, 医学部, 教授 (30092357)
藤原 俊義 岡山大学, 医学部, 助手 (00304303)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | p53遺伝子 / 血管新生抑制 / 肺癌 / 遺伝子治療 |
研究概要 |
p53遺伝子に点突然変異を持つ非小細胞肺癌細胞H226Br細胞にアデノウイルスベクターにより正常なヒトp53遺伝子を導入することにより、細胞周期停止による顕著な増殖抑制が認められる。また、H226Br細胞はNorthern Blot解析により中等度程度のvascular endothelial growth factor(VEGF)mRNAを発現しており、Western Blot解析により蛋白質レベルでもその発現が確認された。比較RT-PCR解析では正常なp53遺伝子導入によりVEGFの3種類のアイソフォームの発現がいずれも著しく減少しており、蛋白質レベルでも発現低下が認められた。さらに、p53蛋白質により転写制御される新しいp53標的遺伝子として単離されたbrain-specific angiogenesisi inhibitor(BAI1)遺伝子は、H226Br細胞においてp53遺伝子導入により明らかな発現増強が観察された。これらの血管新生関連分子の発現調節の結果を評価するために膜チャンバーシステムを用いたin vivo血管新生の変化を測定したところ、p53遺伝子導入により毛細血管の新生や既存血管の増大などが有意に抑制された。また、p53遺伝子治療におけるバイスタンダー効果の関与を検討するために、P53遺伝子導入H226Br細胞と非導入細胞を混ぜてヌードマウスに移植した。すると、p53遺伝子導入細胞を混合することで非導入H226Br細胞のin vivoにおける増殖が顕著に抑制された。これらの結果は、p53遺伝子導入における抗腫瘍効果に血管新生抑制が積極的に関与している可能性を示した。
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