研究課題/領域番号 |
08671545
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
中村 治彦 東京医科大学, 医学部, 講師 (80183523)
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研究分担者 |
加藤 治文 東京医科大学, 医学部, 教授 (20074768)
小中 千守 東京医科大学, 医学部, 助教授 (70147180)
斎藤 誠 東京医科大学, 医学部, 講師 (30225734)
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キーワード | 癌遺伝子 / 肺癌 / 早期肺癌 / in situ hybridization |
研究概要 |
本年度はdual color FISHの染色に成功し、肺癌の癌抑制遺伝子としてp53、癌遺伝子としてerbB2のコピー数の変化を検出した。どちらの遺伝子も17番染色体上にあるために、17番染色体のセントロメアをレファレンスプローブとして細胞1個あたりの各シグナルのコピー数を計数し、スライドグラス上の細胞100個について調べた。解析した肺癌症例は28例で、組織型は腺癌21例、扁平上皮癌4例、大細胞癌1例、小細胞癌2例、病期はlA期8例、IB期10例、IIA期0例、IIB期5例、IIIA期3例、IIIB期2例である。全症例のうち、p53遺伝子の欠失は5/28(17.6%)に認めた。組織型別に欠失症例の割合をみると、腺癌2/21(9.5%)、扁平上皮癌2/4(50%)、大細胞癌0/1(0%)、小細胞癌1/2(50%)であった。病理病期別にみた欠失の頻度はIA 1/8(12.5%)、IB 2/10(20%)、IIB 0/5(0%)、IIIA 1/3(33.3%)、IIIB 1/2(50%)であった。 全症例のうち、erbB2遺伝子の増幅は8/28(28.6%)に認めたが、いずれもlow gradeの増幅であった.組織型別に増幅症例の割合をみると、腺癌6/21(28.6%)、扁平上皮癌1/4(25%)、大細胞癌0/1(0%)、小細胞癌1/2(50%)であった。病理病期別にみた増幅の頻度はIA 2/8(25%)、IB5/10(50%)、IIB 0/5(0%)、IIIA 1/3(33.3%)、IIIB 0/2(50%)であった。
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