• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

異種気管移植の実験的検討、特に冷凍保存による抗原性低下の可能性について

研究課題

研究課題/領域番号 08671554
研究機関福岡大学

研究代表者

河原 克信  福岡大学, 医学部, 助教授 (80152990)

研究分担者 白石 武史  , 助手 (10216179)
岡林 寛  , 助手 (40194378)
白日 高歩  , 教授 (20038863)
キーワード気管移植 / 異種移植 / 凍結保存
研究概要

1. 凍結保存気管の異種移植片浸潤細胞のCD4,CD8,IgM発現について検討した。 方法:ラット気管およびモルモット気管を-80℃に凍結保存し2週もしくは4週目にラット腹腔内に同系、同種、および異種移植移植し、術後2週目に犠牲死させ、移植片の浸潤細胞を抗CD4,CD8,およびIgM抗体を用いて免疫染色した。 結果:CD4(+)細胞は同系では全くみられず、同種で60%、異種で100%にみられた。CD8(+)細胞は同系で75%、同種で100%、異種で100%にみられた。IgM(+)細胞は同系では全くみられず、同種で40%、異種で100%にみられ凍結保存期間による差はみられなかった。 結論:拒絶反応による線維性肉芽組織による気管の閉塞は異種移植で最も高度であり、液性免疫のみならず細胞性免疫が関与していることが判った。
2. 気管異種移植における免疫寛容の成立の有無について検討した。
方法:ハムスターからF344ラットへの気管・腹腔内移植モデルを作成し、3、5、7、14日めにレシピエントの末梢血を採血し、hypoxanthine phosphoribosyl-transferase geneをprimerとしてPCR法を用いて白血球のmicrochimerismの発現を観察した。免疫抑制剤CsA,FK506,Predonisdoloneを単独および併用投与した。結果:各群とも14日目に気管内腔は完全に閉塞し、ハムスターに特異的なl28bpのbandは生存期間中確認されなかった。結論:ハムスターラット異種気管移植でも拒絶反応による気管の閉塞性病変は出現し、CsA,FK506,Predinisoloneで防止することはできずmicrochimerismは発現しないことが判った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 三上公治 川原克信他5名: "凍結ブタ-イヌ気管移植の実験的検討" 日本胸部外科学会誌. 45(増). 1407 (1997)

  • [文献書誌] Kawahara K, at al.: "Tracheal transplantation for carnal recomstruction in dogs" J. Thorac. Cardiovasc. Surg. 116. 397-40 (1998)

  • [文献書誌] 巻幡 聰.川原 克信 他: "異種気管移植・実験的検討" 呼吸器外科 発表予定.

  • [文献書誌] 巻幡 聰.川原 克信 他: "異種気管移植における気管ステット留置の試み" 日本異種移植研究会 発表予定.

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi