• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

グリオーマにおけるサテライト-ジスの意義

研究課題

研究課題/領域番号 08671572
研究機関福井医科大学

研究代表者

久保田 紀彦  福井医科大学, 医学部, 教授 (70092781)

研究分担者 竹内 浩明  福井医科大学, 医学部, 助手 (80262624)
佐藤 一史  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (60187177)
兜 正則  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (80169599)
キーワードsatellitosis / C6 glioma / P53 / P16 / Ki-67 / PCNA
研究概要

Satellitosisはgliomaにしばしばみられる所見であり,腫瘍周辺部の神経細胞を取り囲むように存在する小型類円形細胞の集簇をいう.昨年のヒトgliomaに続き,本年はラット脳腫瘍モデルを作製し,satellitosis cell(SC)について検討した.30匹のラットを使用し,C6 glioma細胞を直接脳に.注入した.25匹に脳腫瘍の形成がみられた.このうちSatellitosisが観察された8匹(27%)を対象に検討した.免疫組織学的にGFAP,p53,bcl-2,p16,Ki-67,PCNAについて検討した.SCのGFAP陽性率は90%以上であった.SCのp53,Bcl-2陽性率は5%以下であった.SCのp16は陽性率は10-20%であった.Ki-67及びPCNAのlabeling indexはSCでは低く,いずれも0.5%以下であった.電顕では神経細胞とSCの間にはtight juntion様の細胞間接着装置がみられた.SCの細胞体内にはミトコンドリアの増加,少量ではあるがintermediate filamentが観察され,ヒトgliomaに酷似した所見であった.他に特徴的な細胞内小器官は認めなかった.SCはglia系の細胞と考えられるが,その細胞自体の悪性度は低く,現在のところ腫瘍細胞とは断定できない.むしろ生体防御機構により発現し,神経細胞を保護する働きをしている可能性もあると考えられる.今後さらに分子生物学的検討を進める予定である.

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi