研究概要 |
1.研究目的 ヒトの各種脳腫瘍におけるGH-R,IGF-1-RのmRNAの発現の有無を、RT-PCR法において検索し、さらに非放射線ジゴキシゲニン標識GH-R,IGF-1-RのcRNAプローブを用いて、腫瘍細胞レベルでの発現について調べる。 2.平成8年度の研究計画・方法 (1)RT-PCR法:各種脳腫瘍におけるGH-R,IGF-1-Rの発現についてスクリーニングを行う。 (2)ISH法:両receptorのcRNAprobeを作成する。 3.平成8年度に行った研究によって得られた新知見 (1)RT-PCR法:既知の論文のGH-R,IGF-1-RのcDNAからRT-PCRのプライマーとして最適な部位を検索し、20bpのsense,anti-sense primerを作成した、各脳腫瘍の凍結組織からtotalRNAを抽出し、逆転写酵素を作用させ各種脳腫瘍のcDNAライブラリーを作成後、前に作成した両プライマーを使用しPCRで増幅後、電気泳動法にて発現を検討した結果、現時点ではgliomaの中でanaplastic astrocytomaにIGF-1-Rの発現を認めたがlow gradeではその発現率は低く、悪性化との関与が示唆されている。現在良性腫瘍を検討中である。 (2)ISH法:現在ISH法に用いるプローブとして最適な塩基配列を検討中である。
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