研究概要 |
研究分担者西道により選択的カルパイン阻害剤のN-acetyl-Leu-Leu-norleucinalをphosphatidyl choline,cholesterol,sulfatide in chloroform-methanolで作製したliposomeに4-12mg/mlの濃度になるよう封入。これを研究代表者の横田により砂ネズミの大腿静脈より20,40,60mg/kgのdoseとなるように注入。30分後にエーテル麻酔下に両側総頚動脈を露出、これを5分間閉塞し再灌流し前脳虚血を作製。このときheating blanketとlampで体温、脳温を36-37°Cに保った。再灌流後7日目に砂ネズミを灌流、固定し脳を摘出、これをパラフィンに包埋した。海馬を通る5μmの冠状切片を作製、cresyl-violetで染色、CA1神経細胞の生存数を計測しカルパイン阻害剤を投与しない群、虚血を負荷しない正常群と比較した。カルパイン阻害剤投与群では用量依存性にCA1神経細胞死が予防できた。今までの我々が示した虚血時にカルパインが活性化されることと総合すると虚血によるCA1神経細胞死発生にカルパインが深く関与すると考えられた。
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