研究概要 |
1,心筋梗塞患者のリハビリテーション 心筋梗塞患者のリハビリテーションにおいては、循環生理機能に関する回復は心筋障害の範囲に大きく依存するが、再発予防に関しては回復期(亜急性期)から慢性期におけるライフスタイルの変更が極めて重要である。回復期に集中的な患者教育を行うことにより、運動習慣を獲得させること、生活様式を変更させることが達成され、これを継続することが確認でき、短期集中患者教育の意義が明らかとなった。またこれに伴い、運動耐容能、血中脂質ともに改善し、質問票を用いて調べた患者のQOL(quality of life)も改善することが明らかとなった。 2,脳卒中患者の合併症と発症危険因子 脳卒中患者の発症危険因子となる症患群は、同時に病状の進行が合併症としての障害を生ずるため、その治療・管理が極めて重要である。特に循環器疾患や糖尿病を合併した脳卒中患者においては、その治療目標が単独で疾病が存在する場合と異なり、治療上の指標を明らかにすることが求められる。我々は新しい試みとして、心拍数の変動から予測される自律神経機能の変化や心臓超音波検査所見と障害の程度の関連性を解明中であり、これらの指標を用いることにより、合併症の治療・管理を良好に行うことが可能となることが示唆されている。
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