(1)変形性膝関節症対象群調査 滋賀県の2地区において、50歳以上男性の変形性膝関節症有病率調査を行った。診断基準は、a)X線によらないACR分類基準、b)1ケ月以上続く膝の痛みがあり単純X線でKellgren-Lawreace Scaleで2度以上の所見、の2つの基準を利用した。 検診時に正座習慣、職業歴、既往歴、食事傾向、スポーツ歴、手術歴、膝の訴えについて問診を行い、身長、体重の計測およびヘバ-デン結節の有無を記録した。また、膝の訴えのある者に対してはX線撮影を行った。 変形性膝関節症の有病率は、a)の診断基準では50歳以上男性の5.1-6.4%であり、b)の診断基準では4.5-5.8%であった。また、いずれの診断基準でも年齢とともに有病率は増加していた。変形性膝関節症に関連する因子として、BMI、ヘバ-デン結節の存在、および年齢が検出された。また、正座習慣が無いことは変形性膝関節症のリスクとなる傾向を認めた。 (2)変形性膝関節症曝露群調査 (1)と同様の方法で、滋賀県内在住僧侶の検診を行った。現在未受検者の呼び出し調査を行っており、その後データ分析を行う。
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