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1996 年度 実績報告書

剪断ストレス骨芽細胞におよぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 08671665
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

馬渡 正明  九州大学, 医学部, 助手 (80202357)

キーワード流体せん断応力 / 骨芽細胞 / TGF-β
研究概要

今回、我々は流体せん断応力が骨芽細胞に与える影響を調べる試みとして、in vitroでヒト骨肉腫細胞株:SaOS-2、MG63、OST、MNNG、U2OS、及び大腿骨頭より採取したヒト骨芽細胞様細胞にcone-viscometerを用いてそれぞれ流体せん断応力を与え、各種成長因子、及びサイトカインの発現について調べた。各種細胞を10%FCS含有DMEM/F12培地を用いて100mm dishに単層高密度培養し、FCS非含有DMEM/F12培地に交換して1日後にそれぞれ、1、3、6、12、24時間、バイオメカニクスモデルから生理的強さと考えられる1.7Pa(パスカル)の流体せん断応力を与えた。流体せん断応力を与えなかった群をこれらの対照とした。まず、これらの細胞からAGPC法によりmRNAを採取してNorthem解析を行い、TGF-β、PDGF-A、IL-6mRNAの発現について調べた。ヒト骨肉腫細胞株:SaOS-2においては、TGF-βmRNAは6時間後をピークに、対照に比べ約3倍のmRNAの発現の増加をみた。他のヒト骨肉腫細胞株においてはTGF-βmRNAの発現の増加に一定の傾向を示さなかった。一方、PDGF-A、IL-6mRNAの発現はみられなかった。また、大腿骨頭より採取したヒト骨芽細胞様細胞については、流体せん断応力を与えた後の採取細胞数が少なく、Northem解析に必要な量のmRNAが採れなかった。現在、この細胞については実験継続中である。次に、各培養上清にELISA解析を行ったところ、ヒト骨肉腫細胞株:SaOS-2においては、TGF-β1は24時間後には対照に比べ約3倍の増加をみた。更に、陽イオンチャンネルブロッカー:TEA、Gadolinium、Verapamilをそれぞれ作用させて同様の実験を行ったところ、ヒト骨肉腫細胞株:SaOS-2においては、上記全ての陽イオンチャンネルブロッカーによってTGF-βmRNAの発現の増加は完全に阻害された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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