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1998 年度 研究成果報告書概要

側弯症手術における神経合併症発生の予防に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671691
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 整形外科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

鈴木 信正  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (50051800)

研究分担者 小川 潤  杏林大学, 医学部・整形外科, 助手 (40204078)
研究期間 (年度) 1996 – 1998
キーワード側弯症 / 神経合併症 / 脊髄モニタリング
研究概要

本研究の目的は経頭蓋的大脳電気刺激、または経頭蓋的大脳磁気刺激法を用いた電気生理学的研究から側弯変形の3次元的矯正操作による脊髄障害発生の要因を明らかにし、さらに側弯症手術における脊髄モニタリング法を確立して脊髄障害発生予防とすることである。まず側弯症臨床例の詳細な分析を行い、動物実験を行う上での実験方法の妥当性を検討した。脊髄モニタリング下に行った側弯症手術112例中11例に電位変化を生じ、うち5例で頂椎凹側の椎弓根切除を行ったところ振幅は改善し、全例で術後に神経症状は悪化しなかった。すなわち頂椎凹側での脊髄の椎弓根への圧迫が麻痺に関与している可能性が示唆された。これにより臨床的には側弯症の手術時の麻痺発生のメカニズムを明確にしたと考えられた。つぎに基礎実験として、ネコの大脳を電気刺激および磁気刺激によって誘発される脊髄電位を記録し、椎弓根圧迫モデルとして脊髄の前方および後方から亜急性に脊髄圧迫を加えた時の脊髄誘発電位の応答性について検討した。この結果、経頭蓋電気刺激による脊髄誘発電位は脊髄の前方圧迫および後方圧迫に対して有用なモニター法となることが示された。より簡便な経頭蓋磁気刺激による脊髄誘発電位は麻酔下では記録できなかった。問題点として側弯症では椎弓根による脊髄に対する側方圧迫が問題となるのに対し、本実験では側方圧迫のデータを提示し得なかった。また側弯症患者では頂椎凹側付近で脊髄の凹側へのシフトが生じるの対し、本研究では正常脊椎・脊髄を用いているため実験結果の臨床応用には限界がある。本研究の最終目的は側弯モデルのratなどを作成して同様の実験を行うことで達成されると考える。

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公開日: 1999-12-08  

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