現在、頚の筋力測定器の試作を終了し、測定方法についても確立している。測定は腰掛け座位で行う。まず被検者をイスに座らせ、骨盤、体幹、両肩をベルトで8の字にイスと背もたれにあたる後方の壁に完全に固定し、頚のみ動かせる状態とする。次にひずみゲージを応用した徒手筋力測定器(GT-10)2器を被検者の前額部と後頭部にそれぞれあて、前後よりはさむようにして頚の位置を基本肢位に保持する。筋肉の等尺性収縮力を測定するため、頚の位置は基本肢位のままで動かずに、頚の前屈・後屈の筋力を測定する。徒手筋力測定器(GT-10)はイスの周囲に立てた支柱に金属パイプを介して固定されている。今後成人男性、女性を各々200人(合計400人)測定し、性別、身長、体重、握力、背筋力などとの相関を解析し、研究発表する予定である。
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