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1997 年度 実績報告書

Kチャネル開口薬の気道平滑筋弛緩機序におけるイノシトールリン脂質代謝の役割

研究課題

研究課題/領域番号 08671750
研究機関長崎大学

研究代表者

柴田 治  長崎大学, 医学部附属病院, 助教授 (80136671)

研究分担者 岩永 修  長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (80274661)
キーワードKチャネル開口薬 / 気道平滑筋 / イノシトールリン脂質代謝
研究概要

ラット気管切片と[^3H]ミオイノシトールを37°Cでインキュベイトし、30分後に様々な濃度のKチャンネル開口薬を投与した。さらに15分後に0.55μMのカルバコールまたは2.5μMのノルエピネフリンを投与して60分間インキュベイトし、PIの代謝産物の[^3H]イノシトール1リン酸([^3H]IP_1)をカラムクロマトグラフィーで分離し、それを液体シンチレーションカウンターで測定した。
0.55μMカルバコール投与によつてIP_1産生は2.02±0.26Bqから4.72±0.12Bqに有意に増加し、さらにKチャネル開口薬のクロマカリム10μM、100μMでそれぞれ6.66±0.41Bq、6.63±0.35Bqに有意に増加した。Kチャネル開口薬のクロマカリムはノルエピネフリン誘発性IP_1産生に影響がなかった。新しいKチャネル開口薬のJTV506,Y-26763はカルバコール誘発性IP_1産生に影響がなかった。
Kチャネル開口薬は気管支平滑筋の強い弛緩作用を有していることから、電位依存性Caチャネルのみを抑制しているのではなく、受容体作動性Caチャンネルと関連のあるPIレスポンスも抑制するかもしれないと考えていたが、実際の結果は逆または影響がなかった。Kチャネル開口薬のクロマカリムはKチャネルが開口することによってCaチャネルが閉じ、Caイオンの流入を抑制し、カルバコール誘発性の気管収縮を弱めるが、一方では、ムスカリン受容体を介したPIレスポンスを刺激することが示唆された。新しいKチャネル開口薬のJTV506,Y-26763はPIレスボンスに影響がなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshya Tsujita: "Efbects of intravenous anesthelics on the contraction and response of rat trachea to phosphatidylinositol" Res Commun Mol path pharmacol. 95. 287-303 (1997)

  • [文献書誌] Osamu Shibata: "Anticholinesterase drugs stimulate phosphatidylinositol response in rat tracheal slices" Anesth Analg. 82. 1211-1214 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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