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1996 年度 実績報告書

揮発性麻酔薬の内皮依存性血管張力調節機構に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 08671764
研究種目

基盤研究(C)

研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

伊良波 浩  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (30193692)

キーワード一酸化窒素 / 揮発性麻酔薬 / 血管弛緩反応 / フォスフォリパーゼ / G蛋白
研究概要

本研究はbasally released EDRF惹起性弛緩機構に関与するPLA_2とその酵素活性を調節するG蛋白およびアラキドン酸代謝に注目し、(1)これらが関与するカルシウム-カルモジュリン非依存性NO合成酵素の活性化に至るまでの内皮細胞内のシグナル伝達機構を明らかにすること、(2)揮発性麻酔薬のbasally released EDRFの弛緩機構に対する影響を検討しその作用点を明らかにすること、以上2点を目的として行われる。ハロタン、イソフルラン、セボフルランそれぞれのphospholipase A_2直接刺激によって惹起された内皮依存性のNO-cGMP系の弛緩反応における影響を観察した結果、ハロタンのみが抑制効果を有していた。また、AlF, vanadateによる刺激でG蛋白を介して間接的にphospholipase A_2を刺激して得られた血管弛緩反応に対して、ハロタンは抑制効果を示さなかった。この知見から予想される結果は、カルシウム-カルモジュリン依存性NO合成酵素由来の弛緩反応に対して抑制効果があると報告されている上記3麻酔薬の中でハロタンは他に比べ特異な作用機序を持つということと、イソフルラン、セボフルランはハロタンと異なり血管のbasal tonusを増加させない可能性が高いという点、及びハロタンの抑制作用は以降のシグナル伝達機構にあるという点が示唆された。平成9年度は、これらの弛緩反応への影響をcGMPの測定のもとに検証する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Iranami Hiroshi: "A beta-adrenoceptor agonist evokes a nitric oxide-cGMP relaxation mechanism modulated by adenylyl cyclase in rat aorta" Anesthesiology. 85. 1129-1138 (1996)

  • [文献書誌] Iranami Hiroshi: "Halothane's inhibition of NO-cGMP pathway" Anesthesiology. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Iranami Hiroshi: "Halothane's inhibition of acetylcholine-induced relaxation in rat mesenteric artery and aorta" Can J Anaesth. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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