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1997 年度 実績報告書

ナトリウム利尿ペプチドの作用特性と分子構造の相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671768
研究機関群馬大学

研究代表者

後藤 文夫  群馬大学, 医学部, 教授 (00092015)

キーワードウナギ利尿ペプチド / ヒト利尿ペプチド / 心機能
研究概要

ウナギ心室より抽出されたナトリウム利尿ペプチド(eel ventricular natriuretic peptide : eVNP)の犬腎に対する作用は、ヒト利尿ペプチド(human a-type natriuretic peptide,human b-type natriuretic peptide : hANP,hBNP)と差を認めないことを報告した。
また、血圧を低下させない少量(2-8ng/kg/min)のペプチドを麻酔犬に静注した場合、eVNPとhANPは心機能に有意な変化を来さないが、hBNP静注群では心拍出量並びに左室仕事量が有意に減少したのに対し、hBNP群では全末梢血管抵抗が有意に上昇した。以上の結果より、hBNPにはnegative inotropic actionがあり、eVNPの心機能に対する作用と異なる結果が得られた。この理由は、ペプチドの末梢血管への作用の差ではなく、心筋への直接作用に起因することを示唆している。
今回、さらに少量のペプチドを冠状動脈に注入したが、腎と同様にeVNPとhBNPの間に差を認めた。しかし、利尿ペプチドのセカンドメッセンジャーであるcGMPの発現には有意な差を見つけることができなかった。今回の成績はeVNPは明らかにBNPとは異なる循環作用を持ち、eVNPは心室で作られる新たなペプチドであることを示唆しているが、それぞれの受容体解析が次のステップとして必要であり、現在その研究を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fumio Goto, et al.: "Effect of eel ventricular natriuretic peptide on the kidney and cardiovascular system in the dog." Endocrine Journal. 43・2. 205-210 (1996)

  • [文献書誌] Fumio Goto, et al.: "Renal and cardiac effects of eel ventricular natriuretic peptide." 11th World Congress of Anesthesiologists. Abstract. 196 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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