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1997 年度 実績報告書

膀胱癌化学療法におけるElectroporationに関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671793
研究機関山形大学

研究代表者

久保田 洋子  山形大学, 医学部, 助教授 (60125763)

研究分担者 渡部 守浩  山形大学, 医学部, 助手 (40220933)
笹川 五十次  山形大学, 医学部, 講師 (80196146)
中田 瑛浩  山形大学, 医学部, 教授 (50009495)
キーワードelectroporation / ブレオマイシン / 膀胱癌
研究概要

YTS-1(ヒト移行上皮癌樹立細胞株)を用い、種種の条件のelectroporationを行い、ルシファーイエロ-を細胞内に導入し、下記のごとくの至適条件が明らかとなった。すなわち、100μs、の直流方形電気パルスを8回(1Hz)、1000-1750V/cmの範囲で、75-80%の導入効率を得た。
この条件下に、ブレオマイシン、アドリアマイシン、シスプラチンを細胞内に導入し、2時間後の各抗癌剤の細胞内濃度をelectroporation非施行群と比較した。この処置により各薬剤は1.5〜2.5倍の細胞内濃度が確認された(p<0.01)。殺細胞効果は、トリチウムサイミジンの取り込みにより判定したが、アドリアマイシン、シスプラチンのelectroporation施行群の殺細胞効果が非施行群の10^1〜10^2倍の濃度に相当したのに対し、ブレオマイシンでは10^3倍の濃度に匹敵する効果が観察された。以上の実験より、本治療法においてはブレオマイシンを併用する場合において最大に効果の増強が得られると判断した。
ブレオマイシンを静注後、正常ラットの膀胱組織に、前記の条件の高電圧パルス処置を行い、薬剤導入を試みた.処置群の膀胱組織には非処置群の2.7倍の濃度が認められた。BBNによってラットに膀胱癌を誘導し、治療効果を組織学的に判定した。ブレオマイシン投与後electroporation処置群は60〜66%に何らかの組織学的効果が見られたのに対し、無治療群、ブレオマイシン単独群、electroporation単独群では、組織の変化は見られなかった。
以上よりブレオマイシン併用electroporationは移行上皮癌に対し高い効果を示すことが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 久保田洋子: "Electropermeabilization in bladder cancer chemotherapy" cancer chemotherapy and pharmacology. 39. 67-70 (1996)

  • [文献書誌] 中田瑛浩: "開放手術" 泌尿器外科. 10. 1129-1131 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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