BCGの膀胱癌に対する治療、即ち、BCG膀胱内注入療法のもつ、免疫学的意味について、基礎的検討を行った。 C3H/HeNマウスを用いて、異所性稼植膀胱内にBCG生菌を0.4mg注入し、48時間後に膀胱内貯留液のサイトカイン(TNFα、IL-6、IL-1α)を測定した。BCGに比較するものとして、オートクレーブ処理を行ったBCG死菌及び生理食塩水を用いた。その結果、BCG生菌のみでなくBCG死菌においても、同等のサイトカイン誘導がもたらされた。 次に、マウス移行上皮癌(MBT-2)の皮下移植モデルで、抗腫瘍効果を検討したところ、in vitroでのサイトカイン誘導能と同じく、BCG生菌ばかりでなくBCG死菌でも、同様の抗腫瘍効果を得た。
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