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1997 年度 実績報告書

活性型ビタミンD_3の生体防御機構における役割について

研究課題

研究課題/領域番号 08671823
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

高橋 康一  九州大学, 医学部, 助手 (30284491)

研究分担者 魚住 二郎  九州大学, 医学部, 講師 (30223514)
キーワードビタミンD / 泌尿器 / 腎細胞癌 / 前立腺癌 / HLA-ABC / HLA-DR / ICAM-1
研究概要

1.活性型ビタミンD_3の泌尿器科系悪性腫瘍細胞株に対する作用
(1)前立腺癌細胞に対する研究:各種前立腺癌細胞株を用いた。昨年までの報告にあるように.1.25(OH)_2D_3(以下1.25D)の細胞増殖抑制効果は調べえたPC3,PPC1,ALVA101,ALVA41のうちPC3,PPC1,ALVA101の3種類の細胞株において濃度依存性に(10-100nM)認められた。これらの結果は,第86回日本泌尿器科学会総会(鹿児島平成10年4月9日)で発表予定であり,現在International Journal of Urologyに投稿中である。今年度は,1.25Dの誘導体22-oxa-calcitriol(以下OCT;中外製薬株式会社より供与)に関しても同様な実験を行った。ALVA101,PC3を3日間培養し,培養液の中に100nMの1.25DまたはOCTを加えて,細胞増殖をみると,コントロールに比し,両細胞に対し約60%の細胞増殖抑制効果を認めた。1.25DとOCTの前立腺癌細胞に対する抗癌剤としての可能性とOCTの1.25Dリセプターに対する親和性が1.25Dとほぼ同等である可能性が示唆された。
(2)腎癌細胞に対する研究:腎癌細胞株KPK-1,SN12Cを用い解析した。昨年までの報告にあるように,1.25DにはABCならびにDR抗原の発現に対し,明らかな制御作用は認めなかった。これらの細胞に対する1.25Dの細胞増殖抑制効果は現在解析中であるが,培養液中に1-1000nMの1.25Dもしくは1.25Dの誘導体OCTを加えて細胞数を検討するとどちらの細胞に対しても,いままでのところ明らかな細胞増殖抑制効果は認められていない。
2.好中球の貧食能ならびに活性酸素産生能(以下SOP)の測定
1.25Dは単球の貧食能の増強することを,我々は以前報告している。生体内における単球以外のもうひとつの貧食細胞である好中球に関して1.25Dの作用を検討した。好中球は全血採血後比重遠心法にて分離した。好中球の貧食能に関しては,半球の貧食能と同様にcarboxyl microsphereを貧食させ好中球分画を解析した。SOP測定は.ヘパリン加静脈血0.1mlに5μMのdichlorofluorescin diacetate(以下DCFH-DA)2mlを加えphorbol myristate acetate刺激後,DCFH-DAの酸化により細胞内に生じた蛍光物質であるDCFをフローサイトメトリ一法にて測定して解析した。またmulti-Biolumat(LB9505C)をもちい全血化学発光法にてもSOPを測定した。1.25Dには,好中球のSOPもしくは貧食能に対して明らかな制御作用は認められなかった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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