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1996 年度 実績報告書

妊娠初期正常トロホブラストと腫瘍性トロホブラストの増殖・浸潤能の差異の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08671880
研究種目

基盤研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

土岐 利彦  信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (20175475)

研究分担者 藤井 信吾  信州大学, 医学部, 教授 (30135579)
塩沢 丹里  信州大学, 医学部, 助手 (20235493)
キーワードトロホブラスト / 細胞周期 / 免疫組織化学
研究概要

1.妊娠初期トロホブラストの組織学的同定と分類
患者同意のもとに採取した妊娠初期の絨毛・脱落膜組織を用いて、免疫組織学的にサイトケラチン・hPL・hCGの免疫染色を行った。すべてのトロホブラストはサイトケラチン陽性、syncytiotrophoblast(ST)はhPL・hCGともに陽性、cytotrophoblast(CT)はhPL・hCGともに陰性、intermediate trophoblast(IT)はhPL陽性・hCG陰性または弱陽性であった。これらの染色結果から正常トロホブラストの組織学的同定と分類を行った。
2.妊娠初期トロホブラストにおける細胞周期関連因子の発現の検討
CT・ST・ITにおける、Ki-67、サイクリン(A・B・D1・E)、サイクリン依存性カイネース(cdc2・cdk2・cdk4)、p53の発現を免疫組織学的に検討した。その結果、STではこれら細胞周期関連因子の発現はほとんど認められなかった。ITでは、サイクリンBとEの弱い発現が認められたが、その他の細胞周期関連因子の発現は認められなかった。CTでは、Ki-67の標識率が35%と高く、サイクリンB・E・cdk2・cdc2の発現が認められた。また、着床部位cell columnのCTは、Ki-67の標識率が85%ときわめて高く、その他の細胞周期関連因子の発現も他の部位のトロホブラストより強く、増殖能の非常に高いことが示された。
3.Placental site trophoblastic tumorにおける細胞周期関連因子の発現の検討
ITの腫瘍性病変であるplacental site trophoblastic tumor (PSTT)6例を用いて、正常トロホブラストと同様の免疫組織学的検討を行った。その結果、PSTTでは、サイクリンD1・p53を含めた、すべての細胞周期関連因子の発現が確認された。つまり、正常のITでは増殖能がたくみにコントロールされているか、PSTTではその調節に異常がおこっている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toki T, et al.: "Proliferative activity of postmenopausal endometriosis" Int J Gynecol Pathol. 15. 45-53 (1996)

  • [文献書誌] Toki T, et al.: "A clinicopathologic study on the association of endometriosis and carcinoma of the ovary using a scoring system" Int J Gynecol Cancer. 6. 68-75 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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