研究課題/領域番号 |
08671882
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
玉腰 浩司 名古屋大学, 医学部, 助手 (30262900)
|
研究分担者 |
野村 誠二 名古屋大学, 医学部, 助手 (20242860)
岡本 知光 名古屋大学, 医学部, 助手 (70252236)
吉川 史隆 名古屋大学, 医学部, 講師 (40224985)
|
キーワード | MMP / TIMP / レチノイン酸 |
研究概要 |
基底膜の構成成分を含むマトリゲルを用いた浸潤能アッセイにより、レチノイン酸によりμMのオーダーから濃度依存性、時間依存性に浸潤細胞が減少し、将来、臨床での癌細胞浸潤抑制が期待された。更に、レチノイン酸添加後のTIMP-1をTIMP-1のcDNAを用いてノーザンハイブリダイゼイションを施行し、mRNAレベルでTIMP-1が増強されることを確認した。培養上清中のMMPとTIMPの酵素活性の変化をザイモグラフィーおよびリバースザイモグラフィーにより検討したところ、MMP-2、MMP-9ともに濃度依存性、時間依存性に抑制された。培養上清中のTIMP-1をEIA法により測定するとRNAレベルと同様に濃度依存性、時間依存性に増強されていた。 一方、手術により摘出した正常組織を無血清培地上で初期培養し、その培養上清中のMMPとTIMPの酵素活性をザイモグラフィーおよびリバースザイモグラフィーにより検討したところ、腹膜では他の正常組織に比べて、MMP-9の分泌が多かった。また卵巣ではTIMP-1が強く、これらの組織特異的な分泌について更に研究している。この組織培養液を卵巣癌細胞株に添加すると、腹膜ではMMP-9を卵巣ではTIMP-1を他の正常組織培養液に比して有意に強く誘導した。現在誘導する因子を同定中であるが、特に腹膜については培養上清を分子量分画に分けて調べており分子量100kd以上においては卵巣癌細胞株でMMP-9を強く誘導することが明らかとなった。
|