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1996 年度 実績報告書

肥満発症のメカニズムに関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671890
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

倉智 博久  大阪大学, 医学部, 講師 (40153366)

研究分担者 田坂 慶一  大阪大学, 医学部, 助手 (50155058)
キーワード脂質代謝 / 卵巣摘除マウス / lipoprotein lipase / Acyl CoA Synthetase / エストロゲン / 上皮成長因子 / 分化 / Nothern blot
研究概要

卵巣摘除マウスで観察される肥満をモデルとして、脂質代謝と(1)エストロゲンが欠乏することで2次的におこる上皮成長因子(EGF)の増加、(2)エストロゲン欠乏そのものの直接的な影響、の2点に注目して研究をすすめている。今回の研究はもっぱら、in vitroの系で脂肪細胞の細胞株である3T3-L1細胞を用いて研究を行っている。
当初の予定通り実験は進行し、以下の点が明らかとなった。
1)3T3-L1細胞を、インスリン等を培養系へ添加することによってin vitroで分化させ、その分化の種々の段階でEGFを添加した。細胞が未分化な段階でEGFを添加すると、3T3-L1細胞の分化は抑制され、脂肪合成の律速酵素であるlipoprotein lipase(LPL)やAcyl CoA synthetase(ACS)mRNAの細胞分化に伴う増加が抑制され、事実、細胞内に蓄積する脂肪量も減少した。
2)ところが、3T3-L1細胞を十分に分化させて後EGFを添加すると、上記の場合とは逆に、EGFの添加によってLPLやACSmRNA量は増加し、さらに細胞内に蓄積する脂肪量も増加した。
したがって、脂肪合成におけるEGFの作用はbiphasicで、未分化な脂肪細胞では分化を抑制し、十分に分化した脂肪細胞に対しては脂肪の蓄積を促進するものと思われる。今年度はさらにLPL遺伝子の上流の解析を(2)エストロゲン欠乏そのものの直接的な影響について検討する予定である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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