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1997 年度 実績報告書

多胎児をモデルとした胎児発育と循環動態の相互連関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08671902
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

佐藤 昌司  九州大学, 医学部, 助手 (00225947)

研究分担者 月森 清巳  九州大学, 医学部, 助手 (90253450)
小柳 孝司  九州大学, 医学部, 助教授 (30136452)
中野 仁雄  九州大学, 医学部, 教授 (40038766)
キーワードヒト胎児 / 双胎 / 心拍数変動 / 卵性 / 生物時計
研究概要

【目的】双胎胎児における心拍数変動は、卵性の相違と母体要因のいずれに影響を受けているかを明らかにすることを本研究の目的とした。【対象と方法】母親から研究への同意を得られた、妊娠34-39週の双胎胎児18組を対象とし、双胎児の出産体重は当該妊娠週数における単胎児の標準体重の±2S.D.以内で,両児の体重差は20%以内であった。個々の胎児から、ドプラ探触子を用い、両児の心拍数データを同時に、連続する120-180分間収集し、on-lineでマイクロコンピュータに記録した。瞬時心拍数変動の1分間刻みの双胎児相互の関連をχ2 test of goodness of fitによって解析した。ついで、両児の心拍数変動のなかで数理的に有意な関連を有する時間帯の、全観察時間に占める割合を適合率(%)と定義した。卵性(一卵性:M、二卵性:D)および重症妊娠中毒症の有無(有:tox+、無:tox-)により、対象例を4群(Mtox+、Mtox-、Dtox+、Dtox-)に分類し、各々の適合率を郡間比較した。重症妊娠中毒症の診断には、日本産科婦人科学会妊娠中毒症問題委員会の基準を用い、母体に薬物投与のない状態でデータ採取を行った。適合率の群間比較にはt-検定を用いた。【成績】各郡における適合率は、Mtox+群(3例)が33.2±11.5%(平均±S.D.)、Mtox-群(5例)が25.5±10.5%、Dtox+群(4例)が35.6±12.4%およびDtox-群(6例)が15.2±8.6%であった。Mtox+群およびDtox+群はともに、Mtox-群およびDtox-群に比べて有意に高値を示した(p<0.05、P<0.05)。また、Mtox-群はDtox-群に比べて有意に高値を示した(p<0.05)。【結論】妊娠34週以降においては、一卵性双胎は二卵性双胎に比較して、心拍数変動を司る生物時計に相同性があること、さらに、母体からの外的要因によって生物時計の偏位が生しることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yanai S.et al.: "Can twin fetuses be numerically clusrtered characterizing fetal cardiovascular system function?" Early Human Development. 48. 117-129 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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