研究課題/領域番号 |
08671902
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐藤 昌司 九州大学, 医学部, 助手 (00225947)
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研究分担者 |
月森 清巳 九州大学, 医学部, 教授 (90253450)
小柳 孝司 九州大学, 医学部, 教授 (30136452)
中野 仁雄 九州大学, 医学部, 教授 (40038766)
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キーワード | ヒト胎児 / 双胎 / 胎児・胎盤循環 / 胎児発育 / 双胎間輸血症候群 / Discordant twin / 胎盤病理 |
研究概要 |
双胎胎児における心収縮率、心室拡張終期径、尿産生率および臍帯動脈RI値をクラスター分析を用いて群別化し、さらに新生児予後および胎盤所見との関連を検討した。その結果、対象例(71例)から、大きい方の児(L児)に心機能不全、腎血流量の増加および小さい方の児(S児)に腎循環不全を有する一絨毛膜性双胎、ならびにS児のみに胎盤循環不全があり、臍帯の胎盤付着部位の異常あるいは胎盤梗塞を有する双胎胎児の、2つの疾病胎児群を抽出することが可能であることが判った。さらに、118例の双胎妊娠例を対象に、カラードプラ法を用いて胎盤における両児の血管吻合の出生前診断を試みた。一絨毛膜性双胎5例において、両児の心拍数の差に起因して最大・最小血流速度が周期的に変化する動脈シャント血流が認められ、胎盤表面の動脈-動脈吻合を出生前に診断し得た。5組のうち、出生後に双胎間輸血症候群(TTTS)およびDiscordant twinと診断された症例は各々3例、4例であった。以上の結果から、一絨毛膜性双胎において動脈-動脈吻合およびシャント血流の同定が可能であることが明らかとなった。
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