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1997 年度 実績報告書

子宮内膜癌抑制遺伝子の細胞老化活性を指標としたクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 08671906
研究機関九州大学

研究代表者

加藤 秀則  九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)

研究分担者 和氣 徳夫  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
西田 純一  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
キーワード1番染色体 / 子宮体癌 / 微小核融合 / 癌抑制遺伝子 / YAC / STSマーカー / STFs
研究概要

ヒト1番染色体上には子宮内膜癌増殖抑制遺伝子が存在すると考えられる。この遺伝子座を明らかにする目的で、まず始めにヒト1番染色体短腕のみを持つGM1173と長腕のq12からq31までの欠損をもつA9D1Q細胞を子宮内膜癌細胞株HHUAに微小核融合し、増殖抑制を観察した。その結果GN1173では増殖抑制はみられなかったが、A9D1Q細胞の移入では、ほとんどの細胞で細胞死が観察された。これは子宮内膜増殖遺伝子がヒト1番染色体長腕のq31より遠位に存在することを示すものであった。
つぎにさらに詳細にこの遺伝子座を同定するために、ヒト1番染色体に1000-3000radの放射線照射を行い様々な長さのSTFsを得た後、HHUAに微小核融合を行った。この結果子宮内膜癌増殖遺伝子座がヒト1番染色体長腕遠位部の、q31・41の間に存在することが明らかになった。
より詳細な位置を決定するためにq32・41間のSTSマーカーを用い、60例の臨床癌検体についてLOH解析を行った。約50%の症例がD1S225・D1S459の間に異常をもつことが明らかとなった。この領域をカバーするYACクローンを得、HHUAに導入したところ1番染色体の微小核融合の場合と同じく細胞死が誘導され、親細胞のもつ高いテロメラーゼ活性も抑制されていた。これらのことよりこのYACクローンがもつデノム領域(約1Mb)に子宮内膜癌増殖抑制遺伝子が存在すると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Vojta.P.V et al: "Evidence for Two Senescence Loci on Human Chromosomel." Genes.Chrs and Cancer. 16. 55-63 (1996)

  • [文献書誌] Aoyama H: "Specificity of antibodies against rodent transforming growth factor alphaprotein." J.Histochem.cytochem. 45. 695-701 (1997)

  • [文献書誌] Mastuda T: "Human chromosome 7 carries a putative tumor suppressor gene(s) involved in choriocarcinoma." Oncogene. 15. 2773-2781 (1997)

  • [文献書誌] Wake N: "Genetics of gestational trophoblastic diseases." CME Journal of Gynecologic Oncology. in press.

  • [文献書誌] Wake N: "Genetics of gynecological cancer- molecular events implicated in trophoblastic neoplasia development." The proceeding of X V FIGO. in press.

  • [文献書誌] Kanuma T,et al: "Alterations of the pl6^<INK4A> gene in human ovarian cancers." Molecular Carcinogenesis. 18. 134-141 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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