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1996 年度 実績報告書

ラット視床下部単一ニューロンにおけるエストロジェン応答の可変性

研究課題

研究課題/領域番号 08671913
研究機関横浜市立大学

研究代表者

比留間 弘美  横浜市立大学, 医学部, 助手 (10238397)

キーワードパッチクランプ / エストロジェン / 視床下部ニューロン / ラット / 膜作用 / イオンチャネル
研究概要

成熟卵巣摘除ラットから視床下部を切り出し、蛋白分解酵素で処理後、神経細胞を単離した。Whole-cellパッチクランプ記録を行ない、エストロジェンに対する応答性を解析した。細胞には、エストロジェンに対して1)直ちに反応し、ごく短時間(数十秒間)接続するコンダクタンス上昇を伴う過分極反応を示す細胞、2)数分以内に反応が開始し5-20分接続するコンダクタンス上昇を伴う脱分極反応を示す細胞、3)非常に速い過分極反応に続く5-20分持続する脱分極反応を示す細胞があった。これらの過分極反応の逆転電位は約-90mV、脱分極反応の逆転電位は約-40mVであった。これらのことら、視床下部ニューロンはエストロジェンに対して速い応答を示すこと、このエストロジェンの作用は、時間経過から推測すると、おそらく膜作用であること、過分極性の応答はカリウムチャネルを介し、脱分極性の応答は非選択性陽イオンチャネルを介すること、が示唆された。さらにエストロジェンに対する視床下部ニューロンの応答が、エストロジェンに頻回曝露されることにより変化する可能性を調べた。エストロジェンに対して過分極反応を示す細胞にエストロジェンを頻回投与したところ、過分極反応が徐々に減弱するのが観察された。このことは、視床下部ニューロンがエストロジェンの膜作用に対して脱感作する可能性があることを示した。このようなエストロジェンの作用に、どのような細胞内情報伝達系機序が関与しているかについては今後の検討課題である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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