研究概要 |
子宮内膜症を有する患者2名の手術で摘出したChocolate cystを用いて、それぞれ液体窒素にて凍結標本2種(mRNA用、In Situ用)、計4種、作製した。Controlとして、正常の卵巣を有する患者2名より、同様に、凍結標本2種(mRNA用、In Situ用)、計4種、作製した。そして、子宮内膜症凍結標本2種、Control凍結標本2種より、それぞれ別の日にmRNAを抽出(4名分)し、PolyA側よりOligo-dT primerを用いて、First-strand cDNAを合成した。次に、Random primer 10種類とdT primerにて、S-dATP存在下で、PCR (Polymerase Chain Reaction)を施行した。反応物は内膜症-1、内膜症-2、Control-1、Control-2の順に並べて、4.5% Polyacrylamid Gelに500V, Over Nightで電気泳動した。泳動後、Gelを濾紙に移し乾燥後、Filmにかけた。2〜4日後、Filmを現像し内膜症2例とControl-2例を比較し、明らかに内膜症2例のみに発現していると思われるBandを切り出し、BoilしGel抽出した。抽出物は精製後、Random primerとdT primerを使い、PCRをかけ泳動後、Gel抽出しpGEM vectorにLigation (16℃、Over Night)させた。続いて、E. coliに形質転換し、X-Gal/IPTG-LB Plate (Ampicillin含有)にまき、37℃、Over Nightで培養した。Ligationしたと思われるColonyよりColony-PCRを行い、電気泳動にて確認した。LigationしたColonyを2×YT培地(Ampicillin含有)に植菌し、37℃、Over Nightで培養した後、Miniprepにて精製し、Plasmidを作製した。制限酵素Nco-I, Sal-Iにて切断を確認し、Nco-I cutのTemplateと、Sal-I cutのTemplateを作った。それぞれのTemplateは精製後、SP6/T7 RNA polymeraseを用いてS-UTP-cRNA probeとした。In Situ用の凍結標本よりSlide切片を作製し、乾燥後、Prehybridizationし、前述のS-UTP-cRNA probeにて、In Situ Hybridization (55℃、Over Night)を行い、翌日洗浄し、Filmにかけた。2〜4日後、Filmを現像し内膜症2例とControl-2例を比較した。
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