研究課題/領域番号 |
08671934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
高木 耕一郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (90154749)
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研究分担者 |
吉岡 美和子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90256587)
斉藤 理恵 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20225741)
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キーワード | 一酸化窒素 / 妊娠 / 子宮内発育遅延 / 低酸素症 / 周産期 |
研究概要 |
1.妊娠ラットの片側子宮動脈結紮が一酸化窒素産生に及ぼす影響の検討 妊娠18日齢に開腹し、右、または左の子宮動脈を結紮、母獣の24時間尿を代謝ケージにより蓄尿し、母獣の尿中NO代謝物の経日的変動をGriess法によって測定した。NO代謝物は対照群(n=8)で結紮前の妊娠17日から妊娠20日にかけて140%に増加した。一方、子宮動脈片側結紮動物では同期間に66%に減少した。NO代謝に影響を及ぼす可能性のある母体血中のestradiol濃度には両群間で差を認めなかったことから、子宮動脈結紮によって片側子宮角の胎児・胎盤によるNO産生が低下したと考えられた。 2.妊娠ラットの片側子宮動脈結紮が胎盤、胎仔臓器の一酸化窒素合成酵素発現に与える影響の検討 (1)免疫組織学的検討 抗NOS抗体の特異性の検討を行っており、引き続き、次年度に検討を行う予定である。 (2)胎仔臓器のNOS遺伝子発現の基礎的検討 NOS遺伝子発現の検討の手法として、放射性同位元素を使用する必要のない、competitive PCR法の有用性を検討した。ヒトの内皮型NOS、脳型NOSの遺伝子配列よりRT-PCRに使用可能な塩基配列を取り出し、プライマーのデザインを行った。 3.次年度の研究計画について 片側子宮動脈結紮による一酸化窒素の産生低下が胎仔発育に及ぼす影響を検討するために、同実験動物モデルに一酸化窒素のdonorを投与した際の胎仔・胎盤発育を検討する予定である。
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