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1997 年度 実績報告書

婦人科癌末期の腹水貯留に対する新しい治療の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 08671935
研究種目

基盤研究(C)

研究機関日本大学

研究代表者

坂元 秀樹  日本大学, 医学部, 助教授 (80158922)

研究分担者 大谷 香  日本大学, 医学部, 助手 (40246872)
キーワード腹水 / c-erbB-2
研究概要

卵巣癌の末期症例腹水には、ヒト白血病細胞HL-60にthymidine phosphorylase(TP)を発現させる効果があることが現在明らかになった。このTP誘導能力は腹水に容量依存性があり、また70Cで失活する。ヒト臨床検体では、癌性腹膜炎の症例の健常な腹膜部分においても、マクロファージの集簇を見るが、それらは強いTP発現を伴っており、腹膜におけるマクロファージにおけるTP発現過剰と腹水貯溜に何らかの関連が推察された。このような作業仮説にしたがって以下の検討を行った。すなわち子宮体癌株Ishikawaよりサブクローニングした転移性株mEIILよりさらに腹水癌株mEIILfをサブクローニングした。Ishikawa,mEIIL,mEIILfの三者を培養chamberにいれ、直接細胞同士の接触がない状態でHL-60と共培養行った。その結果mEIILfの培養液に最も強いHL-60におけるTP誘導活性があることが分かった。この系において、mEIILfを抗c-erbB-2抗体で前処理しておくとこのTP誘導活性が消失して。そこでヌードマウス腹腔内にmEIILfを注入し、同時に抗c-erbB-2抗体を注入したところ、腹水の貯溜が有意に抑制された。つぎにc-erbB-2を過剰発現させたNIH3T3^<c-erbB-2>とさらにヒトestrogen receptorを過剰発現させたNIH3T3^<c-erbB-2/ER>とにおいてin vitroでのHL-60におけるTP発現活性を検討したところ対照NIH3T3とNIH3T3^<c-erbB-2/ER>にはHL-60におけるTP誘導活性がなかった。現在このmEIILf由来のTP-60誘導物質のクローニングを試みている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hideki SAKAMOT: "EFFCTS OF LONG-TERM ESTROGEN DEPRIVATON ON ENDMETRIAL CARCIUOMA CELL LINES" In Vitro Biology of sexsteroid Hormone Action. 236-688 (1996)

  • [文献書誌] 坂元 秀樹: "癌細胞の特性と行動" 日本産科婦人科学会雑誌. 48・8. 683-241 (1996)

  • [文献書誌] 坂元 秀樹: "卵巣癌とステロイドホルモン" HORMONE FRONTIER IN GINECOLOGY. 13・1. 53-57 (1996)

  • [文献書誌] Hideki Sakamoto: "Amevaluation of CA125 ieveis im291 normal Postmen opausai ama20endo-metrial adenocarcinoma-bearing women before and after surgery" CANCER LETTERS. 121. 69-72 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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