研究概要 |
平成8年度は、妊娠33週〜37週の子宮内胎児発育遅延(以下IUGR:推定体重<10パーセンタイル:94年改定出生時体重基準曲線:厚生省研究班)症例を対象とし、臍帯穿刺を施行した。 いずれの症例も医学的適応を満たし、充分なインフォームド・コンセントを得た上で臍帯穿刺を施行した。臍帯穿刺は超音波ガイド下に23G20cmのPTC針を使用し、ADO代謝を抑制するstop-solution(20μM dipyridamole,120μM erythro-9(2-hydroxy1-3-nony1)adenine,5mM EDTA,2μg/ml indomethacin)をPTC針のneedle tipまで満たし、血液ガスおよび過酸化脂質、プリン代謝産物(アデノシン、ヒポキサンチン)濃度を測定した。 本年度は8症例に対し、上記測定を行い検討中である。これは研究計画の当初の予定通りである。また胎児胎盤循環中のアデノシン濃度に関して、英語論文として発表し採用された。
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