研究概要 |
1995年3月から1996年12月までの症例の登録状況についてみると合計52例で、CBDCA群26例、CDDP群26例である。CBDCA群では26例中、完遂例は21例で副作用による中止1例、脱落不適格4例である。CDDP群では26例中、完遂例は20例で副作用による中止3例、脱落不適格3例である。完了例は両群併せて41例であるが、部位別では喉頭が22例で最も多く、次いで中咽頭10例、下咽頭9例、口腔0である。また病期別ではI期ではなくII期:17例、III期:15例、IV期:9例である。不適格例は7例あるが、その内訳は姑息的治療:2例、投与回数不足:2例、途中で治療拒否:2例、Ccr↓で投与不可能:1例である。副作用により中止した4例の内訳はCDDP群が3例、CBDCA群が1例で、副作用の内容はCcrの低下および皮膚または粘膜炎(grade 2-3)が3例、Ccrの低下のみが1例である。grade 3以上の副作用は13例にみられた。その内訳は悪心・嘔吐:2例 (CDDP : 2例)、粘膜炎7例(CDDP : 5例, CBDCA : 2例)、白血球減少3例(CDDP : 1例,CBDCA : 2例)、血小板減少2例(CBDCA : 2例)と薬剤の特徴が現れている。次に治療経過について見ると、喉頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 9例、照射40Gy+CBDCA+手術→再発なし: 1例(T_4N_<2c>)であり、照射+CDDP→再発なし: 8例、照射+CDDP→再発あり+手術1例、照射40Gy+CDDP→手術は3例あり、その内訳は再発なし: 1例(T_3N_1)、再発あり: 2例(T_4N_<2b>→肺転移、T_4N_0→頸部転移)である。中咽頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 5例、照射40Gy→手術→再発なし: 1例(T_3N_<2a>)であり、照射+CDDP→再発なし: 3例、照射+CDDP→再発あり: 1例(T_2N_0)である。下咽頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 1例(T_2N_0)、照射40Gy+CBDCA→手術→再発なし: 2例(T_3N_0, T_2N_1)、照射+CBDCA→再発あり→手術1例(T_2N_1)、照射40Gy+CBDCA→手術予定1例(T_2N_1)であり、照射+CDDP→再発なし: 2例(T_3N_0,T_2N_1)、照射40Gy+CDDP→手術→再発なし: 2例(T_3N_1, T_2N_1)である。
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