研究課題/領域番号 |
08671955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
渡辺 行雄 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10108037)
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研究分担者 |
浅井 正嗣 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (50159357)
將積 日出夫 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (60187507)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 体平衡障害 / 動的体平衡機能 / 視覚外乱 / 一側前庭障害 / 周波数分析 |
研究概要 |
前庭機能障害症例では視覚情報の完全に欠落する状態だけではなく、直近の側方を自動車が通過するなどの予期しない周辺視野に対する刺激でめまい感、身体動揺を訴えるケースが少なくない。このような視覚外乱が前庭機能障害症例の体平衡機能異常に及ぼす影響は十分には解明されていなかった。本研究は視覚外乱に対する静的、および動的体平衡機能の影響を研究したものである。今回の研究結果から次の諸点が明らかになった。 1.視覚外乱が体平衡維持機能に与える影響は大きく、閉眼状態と同様の不安定さとなることが確認された。 2.視覚外乱の体平衡機能に与える影響は視標形態に影響され、周辺視野刺激が強くなる刺激では外乱の影響が高度となることが確認された。 3.一側前庭障害症例における視覚外乱の影響は症例により多様であるが、健常者に比較して体平衡への影響が非常に大きくなる症例があることが確認され、日常生活指導上留意すべき点と考えられた。 4.視覚外乱による体平衡への影響を静的、動的状態で左右足別に検討した。左右足毎にstrengthに不均衡が生ずる点が確認され、この点に関しては健常被験者でも反応態度が多様であった。刺激方向に関連した特別の影響を検出することができなかった。 これらの結果から、今後、とくに視覚外乱の影響が大きくなる群、とくに一側前庭機能障害例について外乱の大きさと平衡機能に及ぼす影響について詳細な検討が必要と考えられた。
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